日経ビジネス 2006年4月号 ソニー未来は見えたか

で、2005年4月に発売した世界最薄のデジカメ サイバーショットT7は、消費者が求めていたものではなく、松下が出した手ぶれ補正機能付きデジカメが顧客の心を捉えたとしている。
これは事実でT7は、きちっとホールドしないとぶれやすいカメラである。ソニーはT7の発表から半年後の11月にT7の倍近い厚さの手ぶれ補正+高感度なデジカメT9をだしヒットさせたのである。


でもさ、お客様の声を聞くのも大事だけど、こういったモノを作れる人たちって、その分野では消費者なんかより「ず〜っと」いろんなこと知っていたりするわけでしょ。作り手が「こうあるべき」で作った製品の方がずっとずっと魅力的に見えちゃうんだよね。例えばシトロエンのハイドロマチック搭載の車とかアップルコンピューターのマッキントッシュとか。こういった類の製品を「どぉ〜だぁ〜」で出せる企業って少ないじゃない。ソニーが素敵なのはそういったことをやれちゃうからなんだと思うんだよね。マーケティングに偏らず、こんなカスタマーもいること忘れないで欲しい!


僕は発売とほぼ同時にT7を買って愛用してるのよ。久しぶりにソニーらしさを感じた商品だったから。