藤田嗣治展@東京国立近代美術館

藤田嗣治展


以前から大好きな画家「藤田嗣治」の生誕120年回顧展に行ってきた。フランスに行ったときシャンパンで有名なランスにあるこじんまりとした教会ノートル=ダム・ド・ラペ(藤田がテンペラで壁画を描いている)まで足を延ばしたのだが、あの時の満ち足りた気分が蘇ってきた。戦時中の戦争画や日本国内を描いた作品、中南米を旅した2年間に描かれた油絵などは今回初めてみたので、氏の画業を体系的に把握できたのも非常に価値があった。

絵を見るとき、離れて見ると気がつかないが、近づくと、画家の癖なのか、非常に細かいところまで描かれていたり、少し遊んでいる箇所を発見すると、画家との無言のコミュニケーションができた気がして、非常に近しい気分になる。僕の場合この藤田の絵にはそういうポイントが多い。例えば、裸婦の足の指とか、猫の爪とか、パイプの横に描かれた文字とか。

100点近くの作品をみっちり2時間楽しませてもらいました。