Audi A3 Sportback 1.8 & TT Coupe 2.0 試乗

Audi TT クーペ 試乗


今日はAudiを試乗にいって来ました。我が人生でアウディを体験するのは初でございます。目的はSトロニック(VWでいうところのDSGですね)は「本当にMTと同じように楽しめるのか?!」という疑問と期待を試したかったのです。

まずは近所のAudi池袋さんにお邪魔してA3に試乗させていただきました。シートはドイツ車らしくちょっと固め。インパネ、センターコンソールも非常にシンプル。当然ステアリングにはパドルシフトが着いてます。ん〜楽しそう!


ブレーキを踏んでDレンジに。そのままノブを左に落とすとマニュアルモードになります。最初っからこのマニュアルモードで出発。ステアリングはかなり軽め。高速に入ると重みが増すとのこと。早速、路地裏を抜けて幹線道路に出ます。1速でグッと加速したらタイヤが鳴いてしまい、ディーラーの方に「久しぶりにタイヤ鳴かす方にお会いしました!」と言われてしまいました・・・(失礼いたしました)加速はめちゃくちゃスムーズですが、グイグイ引っ張っていく感じというより、軽快に進んでいく感じを受けました。FSI+ターボエンジンは、どこからターボが効いているのか分からないほどスムーズで6,000rpmまで軽く回っちゃいます。NCや先日試乗したBMW 1と比べると感覚的に物足りない感じもしますが、これがアウディの味なんでしょうね。


楽しみにしていたSトロニックは、あまりにもエンジンがフラットに回るので、どのタイミングでシフトアップしてよいか掴みきれません。個人的にはブォォ〜ン、パチッ、ブォ〜ンって感じをイメージしていたのですが、ウィ〜ン、パチッ、ウィ〜ンといった感じでした(よくわからないですね・・・)要は3,000rpmでも6,000rpmでも、どこでシフトアップしてもいいよ といったイメージですかね。アクセルを戻さないでシフトアップする感覚も、すぐになじめませんでした。


街乗りレベルの判断ですが、脚回りはいたって普通な印象でした。高速巡航したり、峠道とかいけばもっと良く理解できるのでしょうが。個人的にはこの固さが限界?街乗りレベルのしなやかさはフランス車にはかないませんな!

僕はアウディというメーカーに対してかなりコンサバティブなイメージを持っていたのですが、ある意味その通りで、ある意味イメージが少し変わりました。特にエンジンが印象的で、「元気な」という訳ではないけど、当たり前のようにパワフル。トータルのバランスも良くできているし、デザインは綺麗だしと、素人レベルながらもダメだしするポイントが少ないクルマでしたね。A3は。あまりにも優等生すぎるので、そこが一番の欠点かも!2泊3日くらいでじっくりドライブしてみたいですね。


続いて表参道に用事があったので、勢いに乗って、アウディのブランドショールームAudi Forum Tokyo」を覗きにいって来ました。このブランディングショールームはその名の通り、アウディの世界観を伝える空間で、ヘリテージ、現行モデルの展示はもちろん、音楽、映画などのイベントを行うスペース。A3はそれなりに楽しんだので、R8やらオレンジにカラーリングされた特注TT Roadsterを眺めていたら、TT Coupeを試乗させてくれるとのこと。お〜是非是非!このショールームはディーラー機能がないと思っていたら、全車種試乗可能のようです。(TT Roadsterはお出かけ中だったようで、Coupeになりました)

さすがに後部座席は狭いのでディーラーの方は乗らずに適当に回って来て下さいと太っ腹です!早速クルマに乗り込むと、インパネ、ステアリング周辺はほとんどA3と同じ。シフトノブ、エアコンスイッチ周りの質感はよりスポーティーさを演出してあり、当然こっちの方が好みです!



明治通から宮益坂を抜け青山通りにはいり、ようやくパドルシフトにも慣れてきました。比較的すいていたので、5,000rpmくらいまでまわしてシフトアップ。あ〜このタイミングだ!と思ったらもう信号。ん〜都内だと楽しめないね〜!(都内だと2,3速で走りきれちゃいますね)そのまま絵画館前を抜けて新宿通り、外苑東通り明治通りと回ってきました。副都心線工事中の明治通りは路面が凸凹しているので、さすがにゴツゴツ感は否めなかったですね。この辺も好みが分かれるポイントですね。エンジンのフィーリングはA3 1.8よりトルクがあり、ある程度回転を上げると図太いエグゾーストノートが聞こえます。うん。これは楽しいかも。何よりスムーズで速い!しかもきびきび走るし。ほんとよくできたクルマだと思いました。


で、最初の疑問である「Sトロニック or DSGはMTと同様に楽しめるのか?」という点では、単にSトロニックだけでは判断できず、クルマ作りの思想からとらえないとダメだということに気がつきました。そもそもMAZDA Roadsterは、いかにダイレクト感を残すか=「走ることの喜び」にフォーカスして作られているに対して、A3/TTともにスタイリッシュ、プレミアムといった都市的な要素をベースに作り込まれた印象を受けました。ステアリングのパワーアシスト一つとっても、MAZDA Roadsterは油圧式なのに対して、アウディはサーボトロニック(電動ってことですよね?)を採用していて、さらにそれぞれの味付けの方向性が違う。いかに素の状態にふるか、インテリジェントにサポートするか。それぞれの良さは理解できるし、どちらも運転していて楽しい。けど、今の僕の嗜好は直接的な感覚をより刺激してくれるNCだなと改めておもいました


ともかく、今日はAudiブランドを肌で体感できた半日でした。ディーラーの皆様有り難うございました。