アバルト グランデプント & アバルト 500 & アルファロメオ ミト 雑誌のレビュー

今月号のクルマ雑誌「Tipo」「Navi」「CarGraphic」は、こぞってAbarth GrandePunto、Abarth 500、Alfaromeo MiToの3車レビューが巻頭を飾っています。いずれも同じFIAT製 Fire系1.4LitterにIHI製ターボを積んだ兄弟車。さらに、Abarth GrandePuntoとMiToは共に素のグランデプントのプラットフォームがベースになっています。

Tipo (ティーポ) 2009年 07月号 [雑誌]

Tipo (ティーポ) 2009年 07月号 [雑誌]

NAVI (ナビ) 2009年 07月号 [雑誌]

NAVI (ナビ) 2009年 07月号 [雑誌]

ここのところ気になってしょうがないこの3車の評価やいかに?


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いままで興味を持ったクルマを振り返ってみると、僕がクルマを選ぶ基準は「走りの楽しさ」と「スタイリング」の比重が高く、「居住性」や「信頼性」は二の次といった感じです。でなければ、Mazda Roadsterなんてチョイスしたりはしません!

ということで「走りの楽しさ」と「スタイリング」で3車を見比べてみました。


走りの楽しさ
各車とも全てMT仕様。Abarth GrandePuntoとMiToが6速、Abarth 500が5速。ATだからといって運転が楽しくないわけではないですが、やっぱりMTの方がクルマを操っている感覚が強く、自分の意思を介在させられるところが魅力です。(ちなみにGrande Puntoは左ハンドルです)


Abarthには「Sport Boost」、MiToには「Dynamic」というボタンがついており、ONでターボブースト圧をUPし、電子制御されたスロットル特性が変わり、ステアリングが重くなる仕組みになっています。
各紙とも原則ONの状態で走ったほうが楽しいとのこと。ただ、それぞれ味付けが異なるようで、Abarth GrandePuntoは、中速域からトップエンドまでの伸びがドラマティックでターボ車の味が残っているようです。500はそれよりマイルド。MiToはフラットなフィーリングだそうです。確かにMiToを試乗したときにターボ車という印象は薄かったですね。
各紙のレビューによると、500は小回りの効くキビキビした走りですが、ホイールベースが短いので高速ではピッチングが気になるようです。GrandePuntoはグランドツアラーのような引き締まった感じで、MiToは粘りのあるフィーリングのようです。MiToにはダンパーにリバウンドスプリングなるものが追加されているとのこと。


男の子的なスポーティーさではAbarth GrandePuntoが一歩上をいっているようですが、車重が100kg軽い500の軽快さ、アルファ独特の路面への吸い付き感をもつMiTo。ベースが同じクルマですが、まさに三車三様、それぞれに味付けが異なるようです。


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スタイリング/インテリア
Abarth GrandePuntoは、ジウジアーロデザインのノーマル グランデプントがベースなので素性が良いです。過度な装飾もなく、走りを体現したようなスタイリングだと思います。内装もストイックなスポーティーさに溢れています。

一方、Abarth 500の内装はスポーティーさの中に、オリジナル500のポップな要素が詰まっています。特にアルミのシフトノブ、ブーストメータ兼シフトアップインジケータに可愛さが残っています。さすがにリヤシートのスペースは狭めですが、そんなこと気にしていたら500には乗れません!

スポーティさを強調するAbarthの2台と比べると、MiToはインパネ周りがカーボン調パネルとなっておりアルミの質感と合わさってカッチリしている印象です。スタイリングは2006年に発表された8C コンペティツィオーネのテイストを踏襲した、オリジナリティの高いネオクラシックな印象を受けます。オプションでシートをレザーにすればラグジュアリー・コンパクトハッチになりますね。


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Abarth Grande Punto:スポーティーな走りを楽しみたいならPunto。スタイリング、インテリアのストイックさも素敵です。今、この3台の中で選ぶならこれ。(価格 ¥2,700,000)


Abarth 500:この3台の中で、いや現行のクルマでダントツのカワかっこよさ!スタイリングで選ぶなら500。ある意味、Abarth 595、659の直系という血の濃さにも惹かれます。(価格 ¥2,950,000)


Alfaromeo MiTo:500程子供っぽくなく、ラグジュアリーなコンパクトカーで小粋に走りたいならMiToかな。155に乗っていたこともあり、どうしてもAlfaromeoには思い入れが・・・これもイタリアン・ブラッドの系譜に惹かれてしまう。(価格 ¥2,850,000)


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さらに走りを求めるなら、Abarthの2車種にはesseesseというスポーツパッケージもあるし、MiToには1.8LitterのGTAの噂もあるので、さらに悩みは深まっていきます。

Abarth GrandePuntoのesseesse仕様は2009年6月13日に国内発表され、価格は¥3,350,000とのこと。

http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=221931


吉田匠さんのレビュー
Abarth GrandePunto:http://takumi-yoshida901.way-nifty.com/start/2009/04/post-bc42.html
Abarth 500:http://takumi-yoshida901.way-nifty.com/start/2009/04/post-af01.html


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でも、やっぱりロードスターの走りの楽しさにはかなわないよなぁ〜。きっと。