東京散歩 大塚〜千石〜小石川

小石川植物園の桜


アースダイバーツアー3回目は大塚〜千石〜小石川。

月に1,2回大塚に用事があるので、今日のスタートはJR「大塚」駅。

【大塚〜千石】
大塚の駅前って大きな駅ビルや有名な商店街があるわけでもなく、しかも、都電が走っているせいか昭和な匂いがして、池袋の喧騒から比べると、時間の流れがぐっとスローダウンした感じがする。
南口を出て、あてもなく山の手線の脇を巣鴨方面向かう。JRの土手と千石方面から落ち込んだ谷間の道はまばらに商店が続き、少しジメッとした雰囲気が漂う。このまままっすぐ進めば、巣鴨六義園だったが、右に曲がって千石方面へ坂を上ることにした。
坂をあがった千石三丁目のあたりは江戸時代の武家屋敷があったところらしく、一軒一軒の敷地面積が大きくなる。今なお武家屋敷の香りが残る閑静な住宅街といった感じがした。
お屋敷街を抜け不忍通りに出る。通り沿いにも周辺環境を意識しない開発の手がのびているようで、昭和に建てられたと思われる雰囲気ある2階建て住宅の隣に、13階建てのマンションが20坪強の土地に建設されていた。「建築基準法による確認済」と書かれたプレートを見るとイーホームズが確認済証交付者となっていた。(だからなんだ・・・なんだけどね)


小石川植物園
不忍通りを渡り千石二丁目方面へ進む。三丁目とは一変し細い路地が入り組み庶民的な香りがする。なんとなくカラッとした雰囲気があり、古い建物とマンションがうまいこと共存している。大通りから少し入った、この辺のマンションはどことなく品良く街に溶け込んでいる気がする。路地をグネグネと進むと2mちょっとあるブロック塀に囲われた大きな森が目に入ってくる。「小石川植物園」の裏である。永遠と続く壁はまるで拘置所の塀のよう。
そのまま道なりに歩くと、裁判所書記官研修所なるところにぶつかる。その脇にある植物園の門が開放されていたので、330円はらい入園してみることに。イギリスのキューガーデンとは違い木々が雑多に植えられ枝葉を伸ばし、まるでどこかの山里をくりぬいて持ってきたかの様な感じがした。ガーデニングのイギリス、多様性の日本。見たいな感じ!?ちょうど桜が満開で園内にはお花見を楽しむ人が多くいた。桜並木の先に「小石川療養所」で使っていたとされる井戸が保存されている。
この植物園は入園した北東部から南西にかけて高⇒低となており正門のあたりから見ると本当に山のような雰囲気があり、とても東京とは思えない。その正門あたりに「東京大学総合研究博物館小石川別館」なる建物がある。明治9年(1876年)に本郷に建てられた東京医学学校本館を1965年に解体し69年にここに移築したものらしい。建物の中は動物の剥製や骨、人体模型、植物や鉱物標本やらがなんの解説もなく展示されていて「タナトスの館」な雰囲気。(これはこれでなかなか面白かった)


茗荷谷付近】
正門を出てしばらく進むと「占春園」という公園にあたる。そうそう、その手前左手に「スペールフルッタ」という美味しいジェラート屋さんを発見。ラムレーズンのジェラートを楽しむ。
戻って「占春園」。ここは幕末まで徳川光圀の弟の系譜、陸奥守山藩松平家の上、中屋敷があったところ、と看板に書いてあった。現在(明治36年/1903年から)は湯島より移転してきた筑波大付属の敷地になっている。小石川植物園から落ち込んだ谷がこの園を境にまた上っていく。あがりきったところが丸の内線「茗荷谷」駅。この辺から御茶ノ水女子大辺りにかけてアカデミックな匂いがする街になる。

疲れてきたので池袋に引き返すことに。春日通りをてくてく歩き、東池袋付近で先週歩いたサンシャインの裏辺りの路地から池袋へ入り、今日の散歩は終了。