たのしい写真-よい子のための写真教室 ホンマ タカシ

先日、Twitterでフォローさせていただいているコバヘンこと小林弘人さんが紹介されていた、ホンマタカシさんの「たのしい写真-よい子のための写真教室」を購入しました。
Twitterのネタでモノを購入するにいたる時代になったのだなぁ!)


たのしい写真―よい子のための写真教室

たのしい写真―よい子のための写真教室


普段あまり意識することなく写真を撮ってはBlogやTwitterにイメージを垂れ流しているのですが、最近「なんで写真なんぞを撮っているのか?」という疑問が湧いてきていたところだったので、自分の行動を確認する上でも、ちょうど良いと思って手に取りました。


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僕なんぞが写真論を語るには100万年早いですが、改めて「なんで写真を撮っているのか」というと、「その時に感じていてた空気感を記憶にとどめておきたいから」なのではないかと思っています。要するに「パーソナルな記録」が目的なんだと思います。といいつつ、まがりなりにもBlogなるメディアで自分の行動を発信しているので、その時に僕が見て、感じた雰囲気を読んでくださる方々に伝えられればよいなぁという想いも若干あるような気がします。
(文章が稚拙なので、写真で補う必要があるといったほうが良いかもしれませんが!)
だからといって、写真を撮る時に何かしら技巧的なことをしているかというと、NO。そもそも、カメラの使い方を熟知しているわけではないので、とにかくパシャパシャと撮っているだけだったりします。


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この本は「写真とはなんぞや」という内容ではなく、ホンマさんの視点で「今日の写真」を綴られたものです。前半では、写真というメディアが出来てから今日までの歴史を簡単にまとめられています。大きなポイントとして、ロバート・キャパアンリ・カルティエ=ブレッソンなどが固めた「決定的瞬間」を捉えた写真。その後、ウィリアム・エグルストンなどから始まる、客観的に撮影する「ニューカラー」。そして、意図的に作り込まれた環境で撮影したり、私的になったりしていくポストモダン、ナン・ゴールディン、アラーキーなどの時代。の3つに分類されています。

全く基礎知識がなかったので、写真の歴史概略が掴めて非常に面白かったです。正直「ニューカラー」と呼ばれる時代の写真を見ても意味が分からなかったのですが、時代の流れ、背景が分かると見方も変わってきますね。一つ視点が増えた気がします。


後半では、写真と言うものを撮影スタイルや、器材=カメラの視点で捉えたりと多面的に展開されていて、写真というものの「今」が感じ取れる内容になっています。


今までは、いわゆるブレッソンのような「決定的瞬間」を捉えることや、土門拳のような「リアリズム」こそが写真なのかと思っていましたが、それだけではないことに気が付いた気がします。結局のところ、写真って誰にでも撮れるし、撮影する目的は、記録であったり、表現であったり、コミュニケーションの手段であったりするわけで、何が正解で何が間違っているかではないんですよね。ここまでプロとアマチュアの境目が曖昧なメディアってないかもしれません。そこが写真の面白いところだったりするのかもしれませんケド。


先日新しいカメラ、オリンパス E-P1を買ったので、自分なりのスタイルを見つけたいなぁと思う今日この頃でした。


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