アレクサンダー・ゲルマン著「ポストグローバル」

この本は、ワールドワイドに活躍してきたデザイナー アレクサンダー・ゲルマン氏が、伝統工芸や思考パターン、意識など、日本文化がもつオリジナリティを写真とともに伝えている一冊。

アレクサンダー・ゲルマン:ポストグローバル

アレクサンダー・ゲルマン:ポストグローバル

その昔、通っていた予備校の先生が言った「真のグローバリゼーションには、その国や地域がもつオリジナリティが必要である」という言葉を思い出しました。


ここ数年、日本全国をクルマで走り回って気が付いたことは、いたるところにローカル・カルチャーがあるということ。どこに行っても、その土地の食材、工芸品、神社や史跡などの名所旧跡と呼ばれるものがあり、地理的な特徴やその土地が重ねて来た歴史がそこかしこに垣間みれるのです。国土が狭いこともあるけれど、これだけ濃密にローカルが詰まった国はあまりないように思います。
一方、素敵な資産を持ったローカルエリアはいっぱいあるのだけど、その魅力を活かしきれていないところが多い感じがします。やっぱり、自立した経済基盤が弱いのかな。もう少し社会が変化して人が流動的に動くようになると、なんだか面白いことになりそうな気がします。