温故知新 ギャラリーアバルト自動車美術館に往年のABARTHを見に行く

イタリア FIAT社のチューナーと言えばアバルト。FIAT本体に吸収されてからというものなりを潜めていましたが、数年前よりGrande Puntoでラリーに参戦。2009年には日本でも正式にアバルト車が販売開始され、往年の輝きを取り戻しつつあります。

僕のような、往年のアバルトを知らない世代にも、今年デリバリーが開始されたABARTH Grande Punto&ABARTH 500には心を動かされてしまう「何か」を感じます。ラリーで戦闘力を見せて市販車発表といった流れをつくった、FIAT社のマーケティング・ブランド戦略に「まんまとハマった」といってしまえばそれまでなのですが、そういったことを意識したとしても、本能的に「このクルマは楽しそう!」と思わせてしまう力を感じてしまいます。

http://d.hatena.ne.jp/HappyPrince/20090418/

http://d.hatena.ne.jp/HappyPrince/20090221/

自動車雑誌でも「アバルト復活!」みたいな見出しが並ぶ中、アバルトが活躍した60年代〜70年代のクルマを見てみたいと思っていたところ、2004年から長らく休館していた「ギャラリーアバルト自動車美術館」が2009年5月より週末に限り開館するとの情報を入手したので、早速、山梨県 山中湖まで行ってみることにしました。
(実は先週末に行く予定だったのですが体調を崩してしまい1週ずれてしまいました。ホントは軽井沢のロードスターミーティングを覗きに行こうと思っていたのですが天気も悪かったので山中湖に向かうことにしました)


http://www.gallery-abarth.co.jp/



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10:00 出発。天気予報はお昼頃から雨。どんよりとした雲に覆われた空を見ながら永福より首都高4号線へ。三鷹料金所(¥400)を通過し中央道へ。タイヤのフィーリングが微妙にグニャグニャするので談合坂SAで空気圧を見てみますが2.5kgf/cm2と異常なし。(高速を走ってきたので多少内圧が高めですが)右フロントが若干減っていたのでちょこっと足して再出発。

11:15 大月JCTを左にそれて11:30 河口湖IC(¥950)で降りて国道139号線へ。いつもなら富士山を望めますが雲に覆われてまったく見えません。

11:50 少し早めにお昼を食べようと、忍野八海にある「車や」さんという食事処で蕎麦御膳(¥1,575)をいただきます。ニジマスのムニエル、ネギトロがのったお豆腐、天ぷら、お蕎麦。いささかミスマッチですがまぁまぁといったところ。


12:40 車やさん出発。再び国道139号線に戻り山中湖周辺までくると大渋滞。どうやら「山中湖ロードレース」なるハーフマラソン大会があったようで規制が入っていたようです。雨も大粒になってきました。

13:40 渋滞を抜けるのに40分程かかり、ようやくギャラリーアバルト自動車美術館に到着。

自動車博物館ではなく、ギャラリーしかも美術館というところが素敵です。佇まいもお洒落なファクトリーといった感じ。(あとで知りましたが、この美術館のデザインはピニンファリーナだとか・・・すごい!)

さっそく受付に向かい入館料¥2,000を払います。ちょっと高めではありますが、僕にとってはルーブル所蔵の絵画展に行くより期待度が高し、そもそも工業製品はアートとして鑑賞するほどの市民権を得ていないので(=集客力がないので)致し方ありません。

エントランスは洒落た事務所のようなスティール製のドア。「Pininfalina」「Alfa Corse」そしてギャラリーのステッカーが張ってあります。
※館内の写真撮影は出来ないので写真はこれで終わり!


ドアを開けて館内の廊下歩いて行くと左手にミニカーやら自動車関連雑貨などのショーケースがあり、その先に配された大きな鏡に素敵なクルマ達が映っています。足早に進んで行くと、おぉ!30台くらいの美しいクルマ達が大理石のフロアーに並べられています。

右手手前にはフェラーリ。初期の古い市販車(車名は忘れました)からコンセプトカーMYTHOS(ミトス)、テスタロッサ、Dino、ランチャストラトスなどが並び、その奥に、ABARTHのシムカが数台(これがまた素敵なデザインです)、そしてモダン・アバルト、49台限定生産の500アセットコルセ。先々月ぐらいの雑誌 ENGINEや今月号のNAVIにも載っている、あの小生意気なヤツです!(NAVIに載っているのは愛知県にあるチンクエチェント博物館のモノのようです)
その奥にはグループBで最強だったランチャS4からカルロ・アバルトが運転した(?)古いレーシングマシンが5、6台程並んでいます。
さらに当時の最高速をたたき出したレコードカーが数台。なんてスペイシーでフューチャリスティックなデザインなんだろう。美しい!
FIATベースのTCカー数台、そしてアルファロメオがセンターに並んでいます。(車名が分かったのはC8のみ・・・無知過ぎる・・・)

クルマの名前やその歴史は分からなかったですが、どのクルマも風洞で数値化された形ではなく、デザイナー(カロッツェリア)が、速く走れそうなフォルムをイマジネーションし、美意識というエッセンスを加えてスタイリングされた印象を受けました。背景を知っていればもっと楽しめたのでしょうが、今回はスタイリングにほれぼれするのが精一杯でした。

秋頃にはAlfa Romeo Canguro(カングーロ)なるジウジ・アーロがデザインした世界に1台のコンセプトカーがレストアされるとのことなので、もうちょっと勉強して再訪したいと思っております。

気が付くと入館してから既に1時間以上経っていました。素敵なひと時を過ごさせていただいてありがとうございました。


15:15 出発。国道138号線から139号線に入り鳴沢を抜けて本栖湖畔を右折し国道300号線(本栖みち)へ向かいます。そろそろホタルの季節。2年前にいったことがある下部 一色でちらほらとホタルが舞い始めているとのことだったので、時期的には少し早いですが行ってみることにしました。


17:15 幌を開けると雨が振り出し、雨がやむとまた幌を開けをくりかえし、峠を抜けて下部へ到着。少し早かったので、国道52号線まで出てご飯を食べることにします。「夕飯どうしようか?」と話していたら、急にラーメン&餃子を食べたくなったので、近くにあったラーメン屋「めん丸」さんへ!

チャーシューメン&餃子&ライスのゴージャスセット!


18:30 再び国道52号から飯富橋西詰を右折し「一色ほたるの里」へ。雨も上がり薄曇りで月も隠れてホタルを鑑賞するにはベストコンディション。


まだ陽は落ちきっておらず暫しクルマの中で待機。19:30頃薄暗くなり始めて小川に沿って歩き始めると数匹のホタルが舞い始めました。

暫くするとあちらこちらで緑色の淡い光が明滅し始めます。


ピーク時に比べたら全然少ないですが、その分人もいないのでゆっくり楽しめました。

気が付いたら21:00。そろそろ帰らねば。

再び国道52号線に出て北上。笛吹ラインを経由して甲府南ICから中央道へ。バックミラーに甲府盆地の夜景を見ながら東京を目指します。

22:25 高井戸ICを降りて、国道20号→環七。
22:50 給油して帰宅(373km/34.3Litter 10.8km/Litter ¥123/Litter)


本日の走行距離:43,856km→44,208km 352km